色褪せない名作|CROSS†CHANNEL 感想

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ゲーム概要

CROSS†CHANNELと言えばエロゲーをプレイしている人のほとんどが知っているであろう名作、金字塔と言われているほどの作品である。ただ最初の発売が2003年のものでありこれを書いている2018年から15年も前の作品でもある。そんな古いゲームでもps vitaに移植されたり何回もリメイクされていたりといまだ朽ちることのない名作として扱われているのが伺えたりもする。

まあそんな感じに名作扱いされているならやりたくもなって「復刻版」を買ってプレイして見ました。

個人的な感想

ループ物の作品というよりはかなりメッセージ性が強い作品という印象です。また主に主人公のセリフの言い回しがかなり独特でギャグがかなり笑えました、特に「僕の可愛い二億匹の小さなワンダフルライフたち」は強烈な印象で忘れられねーですよ!

このゲームのシナリオは人の汚さ、世の中の悪意を濃密に移しつつも人間関係の大切さを説いている「かなり社会派のエロゲー」です。

最近、書店に行くとだいたい入り口付近にある流行っている本ランキングみたいな奴あるじゃないですか、その中に大体自己啓発本があって内容は人生の生き方みたいなハウツー本みたいなやつだと思うのですが、その中でも人間関係に関する本では「孤独」という単語が流行っている印象で、SNS等が流行って他者とかかわっていない時間がほとんどない現代で人間関係が苦手で苦しんでいる人や孤独を望んでいる人が生きずらくなっているのかなっと思います。

CROSS†CHANNELでは登場人物が全員世の中の異常者で人間関係がうまくできなく苦しんでいる人たちです。そんな不器用な人達にスポットライトをあてて他者とは自分ににどのような影響を及ぼしているのかを示してくれているゲームだと思いました。

悪いと思うとこ

ただ古いせいなのか音声の収録環境が悪いせいなのか声の音質が悪かったり、絵の癖が強いなどまあ古いから仕方はないのですがそこが残念でしたね。僕は復刻版を買ったのですが購入を検討している人は最新版の「CROSS†CHANNEL final complete」を買うことをお勧めします。

まとめ

結局名作なのかどうなのかって話なのですが正直期待していたほどのゲームではありませんでした。期待値がでかすぎたってのもあるんですが、最初の日常シーンは退屈でしたし、ループするという特性上同じテキストを何回も読むはめになるので飽きやすかったです。

ですが最後までプレイしてよかったなとも思います、なんていうかEDを迎えた後の心の静けさっていうんですかね...なんかしんみりできるんですよ(語彙不足)世の中つれーなみたいな、孤独大好き人間だけど自分は人間だから一人では生きていけなくて誰かとの繋がりの中で生きているんだな~みたいなことも思っちゃう。そんな感じで「とりあえず生きるかー」って思わせてくれた作品でした。

 

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人間関係って、自分で思ってるより大切なんじゃないかなって思う。
他人からの影響が、自分を作るんだって。
俺はそれを実感しちゃうんだけど、キミはどうかな?
一人で生きていけるならいいんだけど……そういう強さがあるなら。
けどたいていのヤツって、弱いと思うから。
俺もね。ホントに一人になったら、絶対壊れると思うんだよ。
悪意ばっかりの世界だけどさ。
だいたい悪意なんだけどさ……そんでも、誰かいるわ。
自分以外の誰かが。

黒須太一