史上最も過小評価された名作エロゲ │ 恋×シンアイ彼女 感想

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この新海誠テイストの背景の書き込みは全エロゲのなかでもかなりハイクオリティ

  

 

*この記事は未プレイの方のためにネタバレなしで紹介する記事です。

 


恋×シンアイ彼女 OPデモムービー

 

OPソングの「記憶×ハジマリ」はみんな大好きDucaさんが歌っています。

個人的にはめっちゃ好きな曲で、自分の印象としては恋をした主人公がそのエネルギーを全力でヒロインにぶつているかのような、好きな人の前にはいてもたってもいられずに駆け出しているかのような曲に感じました。

エロゲソングには珍しいピアノ中心の曲ですが疾走感が高く感じられる曲で、ギターの攻撃的な刺さる音とは違うピアノの柔らかい音での疾走感なので、そよ風のような曲でこのゲームに非常にあっている名曲だと思います。

 

私はこれを”名作”だと思う

私はこれまで多く(100作品以上)のエロゲをプレイしてきましたが、この作品はいままでプレイした中でも「キャラ、シナリオ、CG、音楽どれをとってもハイクオリティの名作」でした。

これを書いている現在はプレイ直後なのですがあまりにもゲームの世界観に没頭しすぎていたせいか心にぽっかりと穴が開いたような、、余韻が抜けない”アノ感覚””に陥っています。

 

ただし注意点があり「シナリオ中心」のゲームでどちらかといえば”読み物、小説”に近い楽しみ方をするのが正解です。

立ち絵やCGの完成度が高いのでキャラ萌えを楽しめると思って購入するのではなく、少々ヘビィな展開であることを念頭に置いてプレイしなければ楽しめないんじゃないかなと思います。(まあそこが賛否両論になっている原因なんですが)

 

調べたことがある人はお分かりだと思いますがこのゲームの評判は非常に悪いです。

私も正直始める前はネットの評価を鵜呑みにして”駄作”だと思って期待値0でプレイしましたが、

実際にプレイしたところ前記のとうり全てのクオリティが高い非常に良く作られている作品でなんでこれが叩かれているのか自分には意味不明になりました、気分はハンマーでガツンと殴られた気分です。

 

 

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 錆びついた氷〇牛乳のベンチから強烈なノスタルジーを感じるのは俺だけじゃないはず

 

そして、このゲームで私は「自分が自分で思うよりもネットの評価を鵜呑みにしていたこと」、「他人の評価というのは他人の中のものであり自分の中で自分の評価する大切さ」を改めて実感しました。

 

そして、叩かれているせいで中古の価格が2000円代とこの年代のフルプライスエロゲではありえないような価格になってしまっています。

まあそのおかげで入手しやすい反面、こんな素晴らしいゲームを作ってくれたUs:trackさんがいたたまれない.... 

 

私は中古で安く入手できるという理由でこのゲームをプレイしましたが本当に想像以上に素晴らしいゲームでした。

そんなくだらない理由でも何でもいいのでこのゲームを一人でも多くのエロゲーマーがプレイしてくれることを祈っています。

 

 

叩かれている理由

あまり詳しく話してしまうとネタバレになってしまうのでザックリと言ってしまいますが、、

原因はシナリオにあって、メインヒロインである星奈が「恋人になった主人公を見捨てるとしか思えない行動をする場面が存在する」が原因だと考えられます。

それに加え、この作品のビジュアルやあらすじをパッとみれば「学園で幼馴染と再会してイチャイチャする王道学園もの」にしか見えないのもあると思います。

 

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水面の書き方、背景の街の明かりのぼかし方....ほんとに背景が神がかっている

 

王道学園ものを買ったと思ったらゲロ重展開が待っていたぜ!とか騙されたとか思う気持ちもわかる。

しかし、この作品をただのイチャラブものとしか見れずに「星奈がクソ」だの「音楽に寝取られている」だの言っている奴は10000000000%このゲームのシナリオを理解しようともせず、星奈と主人公の気持ちを読み取ろうとしていないと思います

 

結果としてはヒロインが主人公を切る展開があるもののその決断にはしっかりとした理由があるし、その後の主人公の行動や気持ちの変化を見れば「主人公がかわいそう」という単純な感想では言い表せません。

 

私は恋×シンアイ彼女を「王道から外れた展開と視野から”純愛”を書いた作品」だと思っています。

言葉を表現することが苦手な2人が自分ができる表現方法で全力でお互いを思いあうストーリーは本当に感動しました。

 

とりあえずプレイして欲しい

ここまで恋カケを評価しておいて何ですが作品に対する感じ方というのは人によって変わるものなのでこの作品を駄作にしか感じられない人もいるでしょう。

しかし、それはどの作品でも同じことでどんなに名作扱いされているものでもいざ自分でプレイしてみると「あれっ?」ってなることもあると思います。

 

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振り返ればなつかしい風景...と感じてしまう1枚

 

ですのでネットの評価をみてこの作品を謙遜してプレイしないで”駄作”のレッテルを貼ることをせずに、とりあえず自分でプレイしてこの作品の評価をしてみていただけたらいいなと思いました。

そして一人でも多くにこの作品が語る”恋愛感”を堪能していただきたいです!