喫茶ステラと死神の蝶【感想】ゆずソフトに求めている要素が揃った良作!

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※記事後半からネタバレ全開なので注意

 

全体的な評価

点数:85点

 

私が「ゆずソフト」というメーカーに対して求めているものは「甘すぎる恋愛要素」と「個性的でかわいいキャラ」という2点なのですが、本作ではストーリーの軸がしっかりと「恋愛」にスポットライトを当てていて個人的には非常に大満足な内容になっていました。

前作と前前作では主に、主人公が特殊な環境や仕事に携わっていくうちに”ついでに”ヒロインとの仲が深まっていく感じで、良くも悪くも「普通のキャラゲー」かなという感想が正直なところでした。

 

自分の中のゆずソフト作品といえば「サノバウィッチ」であって、あの作品には”普通のキャラゲー”とは決して言わせない凄みがあったし、プレイ中に思わずヘドバンしたくなるような「萌え」があった作品で、今でも名作だと思っています。

そして今作、喫茶ステラをプレイしていて思ったのは、ストーリーの展開や作中に登場する「ラーメン小次郎」のパロディネタ等々から、少なからず「サノバウィッチ」を意識して作られているのでは?なんて思いました。

しかしサノバの焼き直しというわけではなく、キャラ同士の掛け合いの面白さ、すべてのセリフに表情差分をつける作りこみと完成度の高さは素晴らしいし、フローチャートや使いやすいUIなどのシステム面はサノバの頃からの成長も凄まじく、業界最高峰クラスになっているなど、さすがゆずソフトといわせる安定感がありました。

だけどシナリオの質自体は正直もうちょい何とかなったんじゃないかなといわせる出来でしたのでそこが欠点。

 

まあ、ある意味シナリオ重視の人には合わない、イチャラブ重視の人に焦点を絞った「いつものゆずソフト」にもどってきた感じがある作品だったなあという感じ。

 

 

 

 

 

ここからネタバレ注意

 

 

 

 

 

ここから各ルートの感想を私の攻略順に書いていこうと思います。

 

愛衣√

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ぶっちゃけこのルートが一番面白かったです。

涼音さんの「甘ずっぺー!甘ずっぺーなぁ、おい!」ってセリフめっっっちゃ共感できる、てか叫んでた。

このルート最大の特徴は”主人公がバカ”これに尽きると思う。

そしてそれに付き合ってくれる愛衣ちゃんマジ天使。この二人の掛け合いが面白過ぎて、最後までニヤニヤと笑いが止まらないルートになっていて最高でした。

特にHシーンでの主人公の暴走は「キモイけどお前の言うこと正直わかる」っていうラインを維持していて抜けるっていうよりかはギャグシーンとして見てた。

(”おっぱいはたかがじゃないんだよ!"のクソ童貞感ほんと好き。)

 

ほかのルートとは違って主人公と愛衣の関係をステラのみんなにいじられている描写がたくさんあるのも最高。他ルートだと死神だの赤い蝶だのなんだのあってヒロイン同士の会話が少なかったけど、このルートではそこらへんしっかりと描写していてすごく好き。むしろ変なシリアスぶっこまないでステラのメンバーが仲良くしているところが見たい...

♰虫喰の瞳♰っていう設定も中学二年生感バリバリですごく好きです、思春期を体験したことのある男なら嫌いな人はいない。

ただ瞳の能力はあくまでお話のスパイスであり、主人公との恋愛が話の軸になっていたのがこのルートのいいところ。

今の時代には珍しい「褐色+紫髪」という組み合わせで、なんか2000年代前半のヒロインを思い出すなあと思う人もいそう。こういうテンプレから少し外れたヒロインの魅力を再確認させてくれた良キャラでした。

 

ゆずソフトさん次回も同じく褐色っ子、もしくは緑髪ヒロイン出してくださいお願いします。

 

涼音さん√

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サブキャラのルートも決して手を抜かないのがゆずソフトクオリティー

共通ルート、個別ルートともに頼れる上司かつお茶目な部分もあるいいキャラだなあという印象。この上司あってこその喫茶ステラ。

相変わらずゆずのサブルートは尺が短い文話がまとまっていて読みやすいなあと感じます。まあ、蝶とかそんなのは全く関係ないんですけどね。

お気に入りシーンは3回目のエロシーンの涼音さんがち〇ぽに即落ちするシーンですかね。

唯一主人公が常時まともだったルート。

 

希√

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アルティメットテンプレ幼馴染ルートでした。

毎朝主人公をお起しに来てくれる、ネズミーランドのチケットをくれる友人、しまいには小さいころに結婚の約束をしているなど「なにこれいつの時代のエロゲ?ww」。だがそれでいい、それがいい。

 

告白シーンはもう完璧。マジでゆずソフト史上最高の告白シーンでした...

初見はマジで叫んでた。

 

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ハイ神。ライターさん、ありがとう...

 

お互い幼馴染だからこその遠慮のなさや、デートシーンでお互いに異性を意識するシーンなど、グッとくるシーンが盛りだくさんで、まさに”イチャラブ全開”。まさに俺たちが求めていたルートで、非常に満足に楽しめました。

 

赤い蝶関連の話はどちらかというと楽しめなかったなあーというのが正直な感情。赤い蝶との絡みが少なすぎて正直最後の舞を踊って浄化するシーンが何も心に響かない。

もうちょい赤い蝶に感情移入できるように赤い蝶と主人公たちとの会話や絡みを増やせば化けたかもしれないなーと非常にもったいないルートだったなあという感想。

 

最近の幼馴染=負けヒロインの風潮をぶち壊してくれた、幼馴染ものの原点に返ってこれる良いルートでした。

 

ナツメ√

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ある意味一番「恋愛」していたルートかもしれない。

ただの友人からだんだんとお互いが惹かれていっている感じが丁寧に描写されている感じがよくできていて、プレイ中はもうニヤニヤが止まらなくて、次の展開が楽しみでしょうがなかったです。

シナリオもステラの個別ルートの中では1番よくできていて、露骨なご都合主義や唐突な展開などなく、普通にいい話だったなあという感想。

 

初日の出を眺めていたシーンでいい雰囲気だなあと思いながら見ていたら、急にキスシーンが来てすげえビックリしましたが、見返してみると主人公とナツメが雰囲気に押されてキスしている感が出ていてステラの中でもトップクラスに好きなシーンかなと思いす。

この子はHシーンの実用性がSクラスですね(笑)。こんなに黒下着とガーターベルトが似合うキャラはそうそういない。

 

栞那√

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めっちゃ萌えました

シナリオは正直微妙というか無理やり感あったけど、キャラ的には一番好きな子です。

 

個人的にビジュアルが最高に好みだったのでとにかくイチャラブして欲しいなあと思っていたんですけど、これでもかとバカップル感を前面に押し出して、個別ルートの中でもイチャラブ成分が一番高かったので滅茶苦茶満足しました。

ED後のCパートでも主人公が普通の仕事、普通の人生を生きつつも幸せをかみしめている描写が妙な現実感があって、「ほんとに幸せそうだなあ」と心にグッとくる最高の終わり方でした。おかげで終わった後の虚無感が酷かったです...

どこのセリフか忘れたんですけど「...そうですね。大したことじゃないんですけど、とても素敵なことがありました!」って栞那ちゃんが言う、いいセリフがあるんですけど、ほんとこのセリフの通りですわ。普通の幸せも幸せのうちというか。

 

部屋着の時のツインテールの栞那ちゃんが最高にがわ゛い゛い゛

見た目も中身(声)もほぼドラクリのエリナだけどな!あと相変わらずこの声優さんのフ〇ラ音がぐうしこい。実用性S

 

ただシナリオ前半のご都合主義だけは評価できない。消えるのはわかっていたけど、主人公との関係があんまり深まっていない状態で消えたせいで正直心に響かなかったし、消えた後に割とすぐに復活したせいで何の感動もない。ただの茶番感が出ていてこれは酷いと思いました。

展開がサノバウィッチの綾地寧々√とほぼかぶっていたので、何とか差別化しようとしたのか、はたまた尺が足りなかったのか、それはわかりませんけど。どうせなら綾地寧々√とかぶってもいいからタイトルに専用ルート出現させるぐらいの掘り下げもできたんじゃないかなと思いました。

 

まあその分後半でイチャラブしてくれたので良いんですけどもね....もうちょいストーリー何とかなったんじゃないかなあと思えたルートでした。

 

まとめ

良くも悪くも”ゆずソフト”と言える作品でした。

最初に記述した通り”恋愛”にフューチャーした分いつもよりも”イチャラブ”を楽しめる作品なので、ゆずソフトにストーリーは求めていないと割り切っている人にとっては、他のゆずソフト作品と比べても評価が高くなる人が多いんじゃないかなと思います。

個人的には評価がすごく高い作品で、ゆずソフト作品の中でトップ3には絶対に入るような出来だったんじゃないかなと感じています。

 

作品に何を求めてプレイするか、それによって評価が大きく変わってしまう、人を選ぶ作品だったのかなと思いました。

 

喫茶ステラと死神の蝶

7,945円

 

 

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hihima.hatenablog.com